汽車旅の記憶(13) 仙石線【1981年・2004年・2015年・2024年】


■変化をなぞり、たどる四たびの訪問
仙石線は、あおば通駅から仙台駅を経て石巻駅を結んでいます。全長49.0km、開業当初は宮城電気鉄道という私鉄でしたが、買収により国有化され、さらにJR東日本の路線となって現在に至ります。
私が最初に仙石線を訪れたのは、旧国鉄時代の1981年3月でした。当時、仙台駅の仙石線ホームは「駅本体」からやや離れた位置にあり、「元私鉄」という雰囲気が残っていました。その後2000年3月、仙台-陸前原ノ町間を地下化するとともに、仙台からあおば通まで1駅延伸されました。私も延伸部分0.5kmに乗るため2004年8月に再訪しました。
そして2011年3月11日、東日本大震災により仙石線は寸断。特に被害の大きかった陸前小野-陸前大塚間については内陸部に移設され、2015年5月に全線で営業が再開されました。併せて、復興支援の一環として東北本線と仙石線を直通できるバイパス線0.3kmを建設し、「仙石東北ライン」として運行を開始しました。2015年8月、三度目の来訪で「仙台東北ライン」と移設された新線部分に乗車しました。
さらに2024年3月、仙台に立ち寄った折に地下化後の「廃線跡」を少し歩いてみました。道路や駐車場の緩いカーブに鉄道の面影を感じたほか、区画整理された道路に「踏切跡」のプレートがはめ込まれていたことに感激しました。

