汽車旅の記憶(8) 宇都宮ライトレール【2023年8月】


「汽車旅の記憶(1)~(7)」から一気に時間を進め、(現時点で)最新の「乗り鉄記録」を書きたいと思います。
宇都宮ライトレールは、宇都宮駅東口~芳賀・高根沢工業団地間14.6kmを結ぶ「次世代型路面電車」で、2023年8月に開業しました。路面電車の新規開業は、実に75年ぶりとのことです。
「新規開業」と聞けば、真っ先に乗りに行きたいところですが、仕事の関係もあり、開業から数日後に出かけました。宇都宮駅前の乗り場に行くと、平日ながら、いかにも「乗りに来ました」という感じの「一般の方」がたくさんいました。しかし、誘導の方の手際がよく、混乱なく乗車できました。新規の路線に新車ということで、路面電車とは思えないスピード感と乗り心地が両立しており、まさに「次世代の路面電車」という感じでした。
全線の所要時間は50分弱、終点の「芳賀・高根沢工業団地」は、本田技研の工場の前に位置しており、「え、ここで終わり?」という印象です。終点までの「本来のお客さん」は、工場への通勤か用務の方ということになるのだと思いますが、この日は、終点まで乗り通した乗客の大半が、そのまま宇都宮駅方面に折り返していました。
帰りは、宇都宮駅の手前で電車を降り、駅東公園に寄りました。ここには、「往年の名機」と言われる電気機関車、EF57の7号機が静態保存されています。EF57は、私が中学生の頃まで東北本線で急行列車の先頭に立っており、牽引する列車に乗ったことも撮影したこともある懐かしい機関車です。暑い中でしたが、しばし機関車の前にたたずみ、「汽車旅の記憶」に浸るひとときも楽しんできました。

